氷見市が進めている創造的な市役所について紹介。ワクワクできる仕事やマインドづくりが大切。氷見市役所では若い人がワクワクできるよう視察や研修をおこなったり,採用条件を改めたりしたことで,様々な世界で活躍している多くの人材を採用している。氷見市役所は閉校となった高校体育館をリノベーションして,ワークショップを開催して市民と共に作りあげた。
市役所は,地域の課題を自立的な市民がそこへ持込み,市職員がプロデュース,ディレクションし自立的に解決していく協働型のフィチャーセンターと位置付けている。創造的な空間で創造的な会話をし,創造的な結論を導き,議論されたことが公開される会議室やミーティングの様子,視察に訪れた人への対応,庁舎内の施設や職員・市民との研修風景を紹介。このような市役所づくりに取り組んだのは,グーグルと同じくらいの人材の成長機会を提供し・創造的なワークスペースで最先端の状態で議論し課題解決をしようと,スペースづくりを考えた。考えるコトを止めた瞬間,現状が何十年も続くことになる。欲しいのは単発のハードではなくて,市民の味わいたくなるハート。
味わいたい感情を常に大切にしてこれからの人生を歩んで欲しい。
日本の人口は,明治維新からピークの2008年までの140年で4倍近く増加,100年後にはその時期の人口まで急減するという予測がでている。これまで建築してきた公共建物を氷見市では前後10年ぐらいの間で17個さわることになる。
人口減の状況で全てが同じということでは無くなる。今は様々な事を考えるには良い時期,氷見で考えてくれる人がここから生まれてくることを望む。公共スペースを考え直し,富山大学の先生や民間事業者,住民などとまちのグランドデザインを考え,ワークショップを開催して市民参加でアイディアを募集している。
自身の様々な経験が役に立っている事が多く,壁にぶつかっても自分の人生をあきらめないで,それまでの経験を総導入することで前へ進める。まちづくりはハードからソフトへ,ソフトからハートへと述べたが,商売であれ何であれお客様が味わいたい感情が大切。ハードだけでは人は集まらない。ハードとハートを繋ぐソフトがないと解決しない。氷見市はソフト戦略への投資には力を入れている。
ハードをつくることが目的でなく目的を果たすためのハートが重要。心の声を発言することが大切である。仕事は楽しくなければいけない。マジメに遊びという技術を学生時代に身につけてもらいたい。氷見市は誰もが政策形成に参加でき,誰でも市役所を視察することができるので市役所を訪れて欲しいと話し,最後に自身の半生を振り返ったプレゼンテーションと題し学生時代から今日までの自身の考えや感情・行動の変化を学生へ伝え,氷見市民ひとりひとりが大切な人生の命の種をどこに植え,どんな双葉を茂らせ,どんな花を咲かせ,どんな森にするのか,それを市民の皆さんと考えていきたいと締めくくった。
「夏に野球で氷見を訪れてスゴく良いところだと思った」
「王貞治さんのお母さんが氷見の出身という縁もあり世界少年野球大会が氷見でもおこなわれた」
「まちづくりでの人口減少への対応は?」
「人口減少の最大の理由は仕事が無いこと。皆さんが人生をかけても良いという仕事・人生が豊になる仕事が無いと言うことです。
氷見市役所ではワクワクする職場つくることにチャレンジした。ワクワクする仕事をつくっていきたい」
「市長が黒板に書いたキャラクターは何?」
「氷見市はマンガのまち。ブリンスという市出身の藤子不二雄さん描いてくれたキャラクター。
氷見の商店街には様々なキャラクターのモニュメントがある」
「市役所をオープンにすることで不審者などの心配は無いのか?」
「警備会社などでセキュリティ対策をとっている」
「ガラス張りの会議室で公開できない会議とかどうするのか?」
「クローズの場所もある。基本はオープンガバナンスの考え,右肩下がりの現状は痛みの分かち合いと説明責任が必要で市役所の情報は市民全員の情報。隠すことは必要ない。氷見ボイスという市民が情報をあげるシステムもある」
政治をもっと普通にしようと思っている。中学生に向けて将来の職業選択についての講演を市出身のオリンピック選手がおこなっている。色々な仕事があり,30年間,50年前に無かった仕事が今の仕事に多くある。
皆さんがやりたいことを続けていき,それが仕事となって地域を活性化していく。欲しい仕事は自分で創る気概を持ち,皆さんで創ってほしい。また,自分がピンチに陥っても腐らずに自己肯定感を強く持ってほしい。結果が出るまで諦めずに色々なパンチを繰り出してもらいたい。
学生時代に自分が毎日楽しくできることを見つける。自分が人生の内で最も使ってる時間は何かを考えて,最もワクワクする時間を大切にしてほしい。それが仕事になるかもしれない。これからは大企業に頼るのでは無く,皆さん自身が新しい仕事を創る思いで地方創生の時代に望んで欲しい。